ケロケロ日記 2008 / 04 < 前回  |  次回 >

今回はケロケロ娘ではなく、 チューチュー妹のお話し……

前日まで千葉県白子町にて開催されていた全国小学生ソフトテニス大会で、何ともビックリなことが起きました。 「女子 4 年生以下の部」でチューチュー妹が優勝してしまったのです。全国制覇です。信じられません。

2 年前のこの大会には、姉妹でペアを組んでの出場でしたが、 試合中にポイントを失っては地団駄踏んでプンプン怒り、 試合終了後に祖父にビンタを食らっていたことを、つい先日のことのように思い出します。 今回は絶体絶命のピンチも乗り切って、最後まで精一杯ボールを追いかけ、気持ちを込めて打つことができました。 相方 (あいかた) が失敗しても一度も動揺する気配を見せることがなかったペアの子も凄かったです。 ダブルスですから、お互いに助け合うという言葉がピッタリと当てはまる内容でした。

優勝という結果は、たまたま運が良かっただけのことだと思うので、 1 位になれたことよりも、 全国大会という素晴らしい舞台に立てるだけの努力をしてきたことを褒めてあげたいですし、 全国各地から集まった優秀な選手に混ざって最後まで元気にプレーできたことに喜びを感じてくれればそれだけで十分です。

ケロケロ娘が脳出血で倒れたとき、入院していたとき、 退院して家に帰ってきたとき、復学したとき、 テニスコートに元気に戻ってきたとき、 そしてたくさんの大会に一緒に出場したとき、 小学校最後の試合まで、 妹はいつも姉のそばにいて支えてきました。 フツーとは逆の立場です。 年下だからと言ってワガママを許されるわけではないことや、 自分一人で生きているわけではないなどということを幼いなりに学んで、 精神力が少しは鍛えられたのではないかと思います。 大舞台で最後までがんばり続けることができたのは、 そういった経験のおかげかもしれません (それにしても、ペアの子は大物です)。

優勝の金メダルと賞状

実は、この優勝には秘話があります。 大会 1 週間前からガットを張り替えた方がよいと話をしていたのですが、いろいろな事情があり断念。 それでも大丈夫だろうと高 (たか) をくくっていたのですが、 1 日目の試合では第 1 シードのプレッシャーも加わって、今ひとつラケットを振り切れない状態でした。 そこで、1 日目の試合終了後にナショナルチームのストリンガーである ナロさん に無理矢理お願いして、翌朝までにガットを張り直していただきました。 2 日目は雨が降っていたので、朝練なし、試合前の乱打もなし。 新しいガットで一度も打たずに、第 1 試合を迎えましたが、 ナロさんが完璧な状態にしてくださったので、本人も安心して打てたようです。 決勝戦では、12 月の熊谷ドームで小学生チャンピオンの花・平久保組から 1 ゲームを奪ったときのような、 思い切ったストロークが戻っていました。 ナロさん、お忙しいところ本当にありがとうございました！

ビックリと言えば、 その U-14 ナショナルチームメンバーの花 選手は、 前年度 4 年生ながら「5 年生の部」で優勝し、昨夏の全日本小学生選手権でも優勝しているのに、 今回は準々決勝で敗退していました。 この結果にも多くの人が驚いたと思います。 競技スポーツの世界は厳しいですね。

こちらは、花 選手ではなく、名前をパクったような花園 選手ですが、 ちっぽけで平凡な 1 プレーヤーですから、全国大会に出ることが目標。 その場に行けて、すばらしい選手たちを実際に目にするだけで十分です。 そうやって刺激を受けることで、平凡な日々の生活にさまざまな活力が生まれるのです。 いつも言わせてもらっていますが、勝ち負けを気にせずにプレーすることで、 ボールを気持ちよく打つという本来の楽しみを十分に味わえるし、 たまには良い結果が訪れてくれたりもします。

応援してくれた皆さん、ありがとうございました。 次はみんなの番です。 いつも一緒にがんばっている人ならチャンスはいくらでもあることが証明されたと思いますよ。 この結果を自分だけではなく、みんなで共有して、互いに元気づけられるようにしたいですね。

そうそう、祖父母の家で留守番しているケロケロ娘に「優勝したよ」と電話で伝えたところ、 「何位トーナメントで？」という反応。 この大会で第 9 位の賞状をいただいたことのある長女もやっぱり同じことを聞き返してきました。 確かに、日本一なんてどうしても信じられません。 信じる前に早く忘れたほうがよいかもしれませんね。