ケロケロ日記 2006 / 11 < 前回  |  次回 >

父が病室に入っていくと、ベッドの上でリハビリのストレッチ中。 「痛たたたた…」と言っているので、どこが？と尋ねると、 「おっ腰っにつっけた〜、きっびだんご〜♪」なんて歌って答えるので大爆笑。 そのリアクションを見て、本人もニンマリと笑っていました。 少しずつジョークと笑顔が戻ってきました。

手術で切った頭の傷から抜糸して、術後の感染症を予防する点滴も完全に終わり。 手術の影響で内出血し、ちょうどまぶたの上にブルーのアイラインを入れた感じだったのですが、 それもなくなってきて、あと少しで消えそうです。 本人は鏡を見るたびに、汚れていると思ってしきりに拭いてますが、翌日には完全にきれいになっていそうな予感がします。 1 週間でオタマジャクシに前足がはえてきたという感じでしょうか。 それでも、体重は 3kg 以上減っていて痩せ細り、ベッドから起きあがるのも一苦労、 首も腰も手足も痛い痛いと…。 寝たきりで、食事量も少なかったので、体が悲鳴を上げています。 ここからは、陸に上がり両手両足を使っての戦いです。

微笑み会話集

母「お昼ご飯が来たよ」
娘「大変！ 放送委員 (の当番) 行かなきゃ！」

そういえば、学校のクラスメートからの手紙の中に「これから放送委員どうすればいいの…？」なんて書いている男子がいました。 それでも、学校では、娘がいなくてもいつもどおりのことが繰り返されていることでしょう。

廊下を歩いてトイレまでゆっくり往復していると、となりの部屋に未熟児の赤ちゃんが来ていることに気が付きました。 保育器に横たわった姿は、しっかりとしているけど本当に小さい。 トイレに行くたびにのぞいては、「かわいい！」と言っています。 そういえば、妹も生まれたその日に 8 時間の大手術をして、初めは保育器に入っていたのを思い出します。 あのときは 2 か月弱の入院でした。八王子の病院まで毎日往復していたのも遠い昔です。 その妹も今では健康優良児。今の調子だと、姉ちゃんもがんばって元気な姿に「カエル」ことができそうです。 ちなみに、父も交通事故で 1 か月半ほど入院した経験があります。右手の傷がその名残です。

夕飯後はテレビを少し見たり、本を見たり、ウトウトしたり。 夜 9 時に「じゃあ、帰るよ。また明日ね」と声をかけると、 初めて「帰っちゃうの…」という言葉が口をついて出てきました。 状況把握ができて、寂しいという感情も芽生えてきたようです。 心を鬼にしつつ「明日も来るから」と答えながら荷物の準備をして、ベッドの上に視線を戻すと…… なんだ、もう眠ってるじゃん！