ケロケロ日記 2006 / 12 < 前回  |  次回 >

退院後はじめての通院日。 2 時間目の授業を終えて、すぐに学校を出発しましたが、 予想外に道路が混んでいて、病院の外来棟に到着したのは指定時刻のわずか 5 分前でした。 銀行の ATM のようなマシンに診察カードを入れると、レシートのような診察券が出てきます。 そのペラペラの紙きれを持って各科の窓口に行くわけです。 大病院だからいろいろな診療科があって、大勢の患者さんでごった返しています。 母が「こっち」と自信を持って反対方向へ歩き出しているので、 その方向の案内板を見ると「脳神経内科」と書いてありました。 ハズレ。ケロケロ娘は「脳神経外科」です。

脳神経外科の待合室で 30 分ほども待たされた頃に、やっと聞き覚えのある声で名前を呼ばれました。 その声の主は、もちろん「アラブの大富豪の御曹子」のようなホーリー先生 (それ風の呼び名を勝手に…)。 カーテンを開いて診察室というよりも面談室といった感じの狭い部屋に入ると、 相変わらずの風貌でいらっしゃるじゃありませんか！

娘はこの天才外科医に助けられました。 先生の手術がなければ今のような元気な娘は間違いなく存在していません。 救急車で担ぎ込まれてから、適切な判断と検査をテキパキとこなし、そのまま深夜から明け方までの長い時間、 脳みその血管を切ったりつないだりする、ものすごく繊細かつ大胆な作業を行ってくれたからこそ、 娘がまた同じ生活を送ることができるようになったのです。 今回のことで、このように献身的に世の中に貢献している医師の存在をあらためて知らしめされました。 そして、現在の医療制度と設備、病院に勤務するみなさんの技術、知識、そして熱意によって、 ここまで助けてもらうことができた……。 この時代の日本に生きていなければ、その恩恵を受けることはできなかったはずです。

[真剣な会話]
先生「どうですか調子は？」
娘　「お腹がすいています」

もうすぐ 12 時になる頃でした……。 ケロケロ娘の頭は、まだこの程度のレベルです。

次は 1 月末に MRI 検査をすることになりました。それまでは何もなし、普通の生活を続けます。