活動日誌 2009 / 03 < 前回  |  次回 >

いつもの練習でした。 ただし、いつもと違うことがいくつかありました。

1 つは、シングルスをやらなかったこと。年度末なので一段落です。

もう 1 つは、翌日が世田谷オープン大会だったので、出場するルーキーたちばかりが、ダブルスのゲームを多くやったこと。 それと同時に審判の練習も徹底的にやってもらいました。 一方、全国大会出場メンバーたちは、ゲームをやらずに、ひたすら打ち続けました。

そして、最も特別だったことは、 6 年生の 2 人が揃って参加できる最後の練習だったということでした。

都内から水曜日と土曜日の練習に通い続け、しかも中学受験があるのに、12 月、1 月の試合にも出場したミツトシ。 12 月に延期されたクラブ戦で、稲城ジュニアが東京の団体戦に初優勝できたのも彼のおかげです。 そして、合格直後から出場した大会も、団体戦優勝、個人戦 2 連続優勝と、一度も負けることなく、 有終の美を飾って卒業していくわけです。 さらに、進学する学校の名前を聞くとビックリしますよ。 まさに文武両道のお手本を示してくれましたね。 夏の全小では東京で最高の個人戦ベスト 32 まで頑張ってくれました。

そしてもう 1 人は、稲城市内でも気温が 1 度低いと言われる山の上から、はるばる遠い道のりを自転車で通ってくれたこともあったアキ。 春の全国大会では低学年で全国 3 位に入賞。 夏の全日本選手権には 4 年生のときから東京代表選手として 3 年連続出場。 春夏合わせて全国バッジは 6 個も集まりました。 その他、優勝多数で、これまでに出場した試合は練習試合を含めると 100 大会を超えるハズです。 おとなしい彼女は、 地道にコツコツと練習を積んで、準備や片付けなどの仕事も率先して黙々とこなしてくれました。 試合で活躍することと、みんなのために仕事をすることは、どちらも目指さなければいけませんね。 彼女もまた、後輩達に良いお手本を示してくれたわけです。

まとめてしまえば簡単な話に聞こえますが、すばらしい成績の数々も決していつも順風満帆で達成してきたわけではありません。 試合に出れば出るほど、辛い場面が増えていくものですし、多くの試練を自分の力で乗り越えてこその成果であり喜びです。 2 人が歩んできたのは決して成功ばかりの道のりではありませんでしたが、それこそがまさしく人生と同じ。生きる力を養う良い訓練になったはずです。

稲城ジュニアは、試合に勝つことを目指して活動していますが、それは手段であって目的ではありません。 私たちが目指すのは「逆境にめげない強い心」を身につけることです。 だから、「勝つ」ことを目標として試合に臨んだ結果が「負け」でもいいし、むしろそのほうが良い経験になると思っています。 世の中、思い通りにならないことばかり。 生きる力とは、満たされない思いと上手に向き合っていく力に他なりません。 願いが叶わなかったときこそ、成長するチャンス。 そういう観点から見れば、2 人が私たちの望む「心の強さ」を身につけて巣立っていくことに喜びを感じます。

いつもどおりの練習後に、みんなで一緒にお昼ご飯を食べて、色紙にメッセージを書いて、2 人の卒業を祝いました。 チビッコたちには何の集まりだったかわからなかったでしょうが、4 年生以上の子たちは意味を良く理解してくれたと思います。 ご協力いただいた保護者の皆さん、ありがとうございました。

卒業生のみんなが、それぞれの世界で、強い心を磨き続けてくれることを願っています！

主役は、もちろん左側の黒いオッサンではありませんね。